LWB+25周年記念スウェットその2はメガループウィラージップフーディです。カネキチ工業の南方社長とループウィラー最重量級のウルトラヘヴィウェイトの吊り裏毛の試作を開始したのが、2021年のことだったかと思います。最終的にA:表16番単糸x中20番単糸右x裏7番単糸、B:表20番単糸x中20番単糸右x裏8番単糸の2種類の試作に落ち着いたんだと記憶しています。AはBよりさらにヘヴィウェイトで、度目が詰まって生地も硬くなり過ぎました。Bは重さと柔らかさのバランスがループウィラーらいしいところまで詰めることができました。Bをさらに改良を加えて再度編み立てを3種類してもらいました。
① 表GR6(定番のグレーメランジより少し薄いグレーメランジ)x中生成りx裏生成り②表GR2(濃いめのグレーメランジ)x中GR7(定番のグレーメランジ)x裏生成り③ 表GR4(薄めのグレーメランジ)x 生成りx裏生成りの3種類です。最終的に③の表糸20番単糸GR4x中糸20番単糸右撚り生成りx裏糸8番単糸生成りというレシピとなったわけです。長い長い道のりでしたが、苦労の甲斐あって過去に類をみない吊り裏毛が出来上がりました。南方社長が編み上がった時に、メガループウィラーと呼んだことからこの素材名となりました。これも無地とプリント入りを製作しています。ガの特徴は、ウルトラヘヴィウェイトだけど、ループウィラーらしい柔らかさをギリ表現していることでしょうか。
その技術的肝としては、カネキチ工業の職人のみなさんの執念と言いましょうか、プライドといいましょうか、その情熱が、気が遠くなるような編み機の歯車とカムの調整を行い裏糸のループをランダムに出すことに成功したことかなと思っています。裏返してみていただくとわかりますが、定番のLWライトLWベーシックに比べてループの長さがまちまちで長いのもあれば短のもあるかと思います。ループの密度を保ちながらループの長さをランダムに不均等にしてループが少し寝るように編み立てられたことです。それによって重さと柔らかさのバランスをギリギリまで攻めることができたかなと思っています。このLWB+バージョンはまだ計量できていませんが、おそらく1kgを超えていると思います。こちらも10月末か11月初旬のリリースになるかなと思います。どうぞよろしくお願いします。@鈴木さとし