ウール吊りパイル

今年の受注会のイチオシ素材でもありますウール吊りパイルです。使用しているウール100%糸も東洋紡糸工業でつくっていただいてます。以前のニュースでもサンプルのお話をさせていただきましたが、この素材は手前味噌ですが、本当に良いものができたかなと感じています。吊り編み機で編み立て可能な組織は、吊り裏毛。吊り天竺、吊り鹿子、吊りインレイと今回初めて製作した吊りパイルのたった5種類なんです。先の4種類は今まで数多くの糸の組み合わせや、原綿の組み合わせなど、考えられることは深く探究していろいろな種類の編み地をつくってきました。しかしながら吊りパイルだけは未開のエリアでコットン100%で過去チャレンジはしたものの満足いく編み地は出来上がりませんでした。東洋紡糸のこのウール100%糸を見た時に、これで吊りパイルを編んだら面白いかもしれないと思い今日につながってきました。ウォシャブルウール糸ではないので、まずは縮率との戦いです。ある程度縮むのは覚悟の上で、薬品を使わずなるべく縮まないようにするにはどうしたら良いかのせめぎ合いです。ガチガチに度目(ドモク)を詰めてしまうとウール吊りパイルのフワッとモコモコした風合いがなくなってしますので、その落としどころをループウィラーらしいところにするのが仕事でした。ドライクリーニングがベストですが、家庭で手洗いしていただけるレベルまではいけたかなと思っています。シープJK、シープベスト、シープモックスウェットの3パターンを製作する予定です。お楽しみにしていただけましたらと思います。@鈴木さとし