今年も5月の終わり頃からTシャツを続々とリリースしてゆく予定です。中でも新色のブルー杢のTシャツはイチオシかもしれません。もうご存知の方も多いかもしれませんが、杢糸と呼んでいる、通称メランジ系の糸にはいくつかの糸の作り方があります。ひとつは、TOP染めと呼ばれている方法で、わたの段階で染色して生成色のわたとミックスして糸を紡績する方法。染める色とミックスする生成色のわたの比率によってもメランジの具合や一見色(いっけんしょく)として人間の目にみえる色調がすいぶんと変化するのが特色といえます。また別の方法として、先染糸撚杢と呼んでいる方法で、2色の異なる色調の先染め糸(先のTOP染め糸でもOK)を撚糸して1本の糸とする方法で、色が違う2本の糸をクルクルと撚ることによって、まさしくねじりん棒のように、ミックス調に見てとれるわけです。他にも特殊な染料を用いて染色によってメランジ調を表現する方法や、最近はあまり使いませんが、何種類か違う種類の繊維を綿の段階でミックスして混紡糸をつくって、それを染色すると、それぞれ素材の染料吸収力の違いによってメランジ調に染まる性質を利用したものなどがあげられます。
長くなりましたが、ブルー杢は、ループウィラーがイチバン信頼をおいている生産方法であります、TOP染にて綿の段階からブルーを染めて生成糸とミックスして、ブルー杢の糸を作っています。その糸を吊り編み機にかけてTシャツ用の天竺を編んで作ったものが、画像のサンプルとなります。現物は、胸にプリントがはいったり、ポケットに昨年、好評でした、布帛生地をあしらったものをプランしています。画像ズバリの本生産は、今のところ予定はしていないので、ご容赦いただけましたらと思います。ただし衿がグレーメランジでの配色パターンはリリースする予定でおりますので、お楽しみにしていただけましたらと思います。@鈴木さとし / Satoshi Suzuki