ご存知の方も多いかと思いますが、京都の「開化堂」さんは、明治8(1875)年創業の日本で一番古い歴史をもつ手作り茶筒の老舗メーカーです。文明開化の流れのひとつとして、英国から輸入された錻力(ブリキ)を使い、それまでにない丸鑵の草分けとして創業されて 以来一貫した手づくりで一世紀を過ぎた今もなお、初代からの手法を忠実に守り続け生産しています。サカナクション 山口一郎さんのご縁で六代目八木隆裕さんと昨年出会いました。コロナウィルスが来襲しなければ今頃はみなさんに何かお話しできてることもあったかと思いますが、今年中には何かしら産み出したいと思っていますのでお楽しみにしていただけましたらと思います。六代目八木さんから80年前のブリキのヴィンテージ茶筒が届きました。お爺様かひいお爺様の時代のものとのことです。最初は蓋が開かなかったようですが、僕の手元にあるのはまさしく音もなくスーッと閉まる開化堂基準です。相当苦心してレストアされたようです。黒く経年変化した茶筒は80年の時をへてループウィラーに来ました。つなぐことなくさないこと、、、、僕らもそうありたいと思います。八木さんからまたひとつ大切なことを教えていただけましたね。ありがとうございます。開化堂さんには、銅、真鍮、ブリキの3種類の素材の茶筒があります。毎日、手のひらで筒全体を丁寧になでていくと、新品の状態から、銅なら2~3週間、真鍮なら約1ヵ月、ブリキなら約半年~1年で色の変化が現れその人なりの色になってゆくようです。ループウィラーの吊り編みスウェットも着てくださるみなさんの体に馴染んで愛着のある1枚になってゆけたらいいなと思います。@鈴木さとし