吊り天竺ボーダー第三弾は3色ボーダーとなります。ホワイト×ナイトブルー×グレーメランジの均等ピッチボーダーの配色となります。この前はTOP染め糸のお話をしたので今日は先染め糸のお話を少し。原綿の段階で染色をするのがTOP染め糸。それに対して紡績された生成りの糸を染色することを先染めといいます。厳密にいうと先染めにも2種類の方法があります。なぜなら糸を巻きとる方法が2種類あるからです。綛(かせ)英語でhankといいますが綿糸の場合は原則的に 約768m を巻き取って輪型に結束して一捻りしたものになりますがなかなか想像つかないですよね。(ものによっては小さな綛も存在します)すこし乱暴なたとえですが、おでんや鍋に入れる結んである白滝を巨大にしたようなカタチをしています。もうひとつは木管に円筒状に糸を巻いたもので形状がチーズ(cheese)状のものをいいます。それぞれに染色できる染色機のスタイルも技術も違いますので綛染め、チーズ染めと使い分けたりしています。ちなみに今回のナイトブルーやホワイトの糸はチーズ染めとなります。おのおの良いところがありますがチーズ染めのほうが深い色に染まるのが特徴といえます。もの作りを知っていただくということでこういった裏方的なお話もたまにはいいのではなかと思います。 @鈴木さとし / Satoshi Suzuki